システムの設計・そもそもシステムトレードとは。
前回の話に通じるので前回を読んでいなければ先に読んで下さい。
はじめに
一般人が一連のコラムを読み終わった時に勝てるようになる考えを養えるように進めていきます。自分でシステムを作るものとして、どこかから買ったり拾ってきたりはしないものとする。
すべてメゾットAに関連した話になります。メゾットBは一連のコラムとは別に少し触れるぐらいにします。裁定取引も同じで別です。
システムトレードとは
大数の法則にしたがった勝つための自動化された売買のことです。
それは過去の事象が何らかの形で未来に影響し、プレイヤーが一新するまで続くと思い込むことで成立する売買のこと。
そこには値段の予想や予測といったものは必要ないことに注意してください。
ではなぜ儲かるの?
予想や予測をしないのに勝てるのかと思うかもしれない、でも結論から言うと予想・予測など必要ありません。
一つの例を出します
トレンドが発生しそうな時にトレードして、違った場合閉じます。
この時のシステムの性質が勝率50%弱でP/Lが1.6です、
予想精度は50%弱なのでランダムにトレードするのと変わらない事になりますが
P/Lが1.6あるので勝てます。
このシステムの価値(本質)は違った場合にポジションを閉じる早さと正確さにあります。リスクの限定のうまさとも言えます。
くどいようですが値段に対する予想や予測は一切必要としません。
それでも勝率の話してたじゃん?
あの話の根源は日次の勝率を上げて、月次も100%の勝率になるし当然年次も100%に持っていく。
というところにありますがシステムを作る段階で実は期待値に切り替わっています、個々の勝率をあげずにポートフォリオの勝率を上げる方法とも言いかえられます。
勝率という単語だけで話を進めて行くことで読む人がイメージをしやすいようになのかそうなっています。なのでもっと一般化してやります。
期待値(プロフィットファクター)とP/L(プロフィット/ロス)と勝率の表を用意しました。
この勝率60%のP/Lが1の期待値は1.5です。
期待値1.5の曲線を勝率とプロフィットでプロットすれば
その表が一般化された物(尺度)です。
つまりはその個々のシステムがこの期待値のライン上に20個を超えた時が目的の達成(月次で100%)になります。
但し1日1回トレードするものが20個必要だということです、
2日で1回なら40個必要となってきます。
あの金言はなにがそんなに凄いのか
ポートフォリオの使い方が画期的だった。
一般的なポートフォリオはリスクに怯えてそれを限定しようとして組むのに対して、
龍金さんのポートフォリオは攻めです、期待値を集めて結果的にリスクを減らします。
そもそも毎日ある程度に確実性を高めて儲かればリスクの管理はプアな物でも余裕だろってことです。
数を作ることの弊害
最終目的は数を作ることですが
何でもかんでも期待値が1.5あれば採用して100個も200個も生産して儲かるでしょうか?
多分口座資産はどんどん減るでしょう。儲かりません。
何故か?俺の言ってることが間違っているわけではなくシステムの素性を判断するのは思ったよりも難しいからです。
その期待値の1.5のポイントがただのカーブフィットでなんの堅牢性も持っていない場合が多いからです。
だからシステムの設計の段階でカーブフィットになりにくい変数の少ない堅牢性の高いシステムを数作らなければなりません。
そしてその堅牢性の高いシステム郡の相関は低いことが必要です、
同時にドローダウンがやってきた場合、優に10%を超えてしまうからです。
さて、この記事はそろそろ終わって。その辺(堅牢性と相関)はまた別の記事でやっていきます。